令和2年度に開催いたしました「刀の誕生日」は、新型コロナウイルス感染拡大をうけ、約一週間という短い期間で閉会の運びとなりました。この度3階鑑賞室におきまして、本展覧会を再度開催いたします。
日本刀は平安時代中期から現代に至るまで、約1000年の間作られ続けています。その間には数多くの刀工が活躍し、刀を世に送り出してきました。それらは誰もが知る歴史上の人物はもちろんのこと、歴史に埋もれた名もない人々の手にも携えられ、歴史そのものを間近で見てきたのです。今回の展示では館蔵の名刀の中から、製作年号など年代を明らかにする銘文である「紀年銘」が残る作品を中心に選び、刀が生まれた時代の出来事や文化を合わせてご紹介します。長い年月を経て現代に残る名刀の誕生日に思いを馳せて鑑賞をお楽しみください。